赫の守護〜無自覚溺愛吸血鬼〜
今は近くにいるため、尚更眉間のシワを深めた。

あの娘の事などどうでもいいはずなのだ。

なのに何故無意識に目を向けてしまうのか。


(腹立たしい)

イライラした。


「……キサラ様なら、奥様からマクスウェル伯爵家の話を聞いてお部屋にお戻りになりました」

キサラの部屋を見上げていたジュークに、側にいたダンテは何を思ってかそう話した。
< 97 / 438 >

この作品をシェア

pagetop