君の声がききたい
俺は、とりあえずそっと風呂場のドアを閉めた。




…沙和のやつ・・

準備いいな(汗)


俺を泊める気満々てわけか。

さて…どうすか(汗)



昨夜

沙和に“明日泊まりなよ”と誘われたものの…俺は返事を濁したままだった。



普通は…今日このまま泊まって、一線を越えるのが普通。

どのカップルも…そんな感じだと思う……

付き合ってすぐの奴らもいれば、ある程度時間をかける奴もいる…


でも俺の場合…

なんだかすぐにそうゆう関係…というふうには思えないんだ。


いや、下心がないとはいえない。

今だって…沙和のエプロン姿見て、ちょっといやらしい気持ちわいてたし(笑)


全然ないわけじゃないんだけど・・・

うーん……




ガチャ


ビクッ!!


そんなことを考えていると…沙和がバスルームのドアを開けた。



「な、なんだよ」

――『まだ入ってなかったの?』

「え(汗)」

――『はい、着替え。もうご飯できるから早く入っちゃってよー』


パタン

俺に着替えを渡し、バスルームのドアを閉める沙和。


この前見せてくれたあの着替えと…ボクサーパンツを抱え、脱衣所でひとり、ぽつんと立ち尽くしている。
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