君の声がききたい
「修也と虹の付き合ったキッカケは??」

「あ!それ私も聞きたいっ!」


隼人とハルちゃんカップルが、はしゃぎ出す。





「聞きたいか?ったく…しょうがねえな〜」


修也がニヤニヤし始める。

内心話したくて仕方がない様子…



「な、なんか恥ずかしいな…」

「恥ずかしがんなよ、虹。みんなに俺たちのこと自慢しようぜ!」


「俺‥興味ないからシャワー浴びてきていい?」

「奏〜!それないぜぇ〜(泣)聞いてくれよ〜」


めんどくせ。

なんで修也の馴れ初め話なんか聞かなくちゃならねえんだ。




「クスクス」




隣にいる沙和が、俺を見て笑っている。



――『私ちょっと興味あるな。修也くんと虹のこと』


膝を抱え、酒でちょっと頬が赤い沙和は、いつになくかわいい…



――『修也の話…手話で通訳してやるよ』


いくら沙和が、人の口の動き見ればだいたいわかるつったって…限界があるしな。



――『本当?ありがとー』


そう言って、俺に一瞬もたれかかる沙和。

俺は沙和の頭をくしゃっと撫でた。
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