HERO
「ああ、ごめんごめん」



あっさりと私を解放したわんこ。


ベッドからおりて、帰る準備をしてる。



鼻歌なんて歌いながら。


呑気なやつめ。



服が七分袖だったせいで、腕には薄っすらと掴まれた跡がのこってる。


その跡を撫でていると、なっちゃんさんがいつの間にか私を見てた。



「あ、シャンプーとかも片付けなきゃ」



ちゃっかり自分のシャンプーとか持ってきてたわんこは、お風呂場へ取りに向かった。


私には持っていった方がいいとか、何も言ってくれなかったくせに。



おかげで、髪の匂いでなっちゃんさんのを勝手に使ったのがバレないかハラハラしてるんだから。
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