HERO
「んー、もんのすごい、すごいこと」



駄目だ、この人たち。


可哀想なイエローくん。


鼻血と涙を出して、うわーんとかいいながら走って出て行ってしまったよ。



「あまり虐めないでもらえますか」


「とーまに言われたくないよ」



呆れた顔をして、とーまはイエローくんを追いかけていった。


いやいや、一番呆れたいのは私ですけどね。



「で、もんのすごい、すごいことって、何してくれんの?」


「えー、何が?」



何が、じゃないんだけど。


わかってるくせに、そうやってとぼけてさ。



本当、腹が立つ。


とぼけてにこにこ笑ってるわんこを見て、胸がぎゅっとなる自分に。
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