HERO
「わんこが好きになれって言ったの、だから好きになった。わんこは私を救ってくれようとしたの、何がいけないの?」


「救う?笑わせんなよ」


「あんたみたいに荒んでた私を、救ってくれたの。だから私は、もう昔の私じゃない」


「それは駄目だな」



荒々しく、ブルーが私を捕らえて。


ガシャンって音がして、ボウルが落ちて。



気づけば私は床に押さえつけられて、ブルーはその上にいた。



「お前さ、呑気なやつだな。お前、それで自分もあいつから好かれてるとか思ってんのか?」



一番、聞かれたくないところ。


だって本当のことは、私にはわからないから。
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