雫のゆくえ
ひとしずく、近づく

「うあー、あっちぃー」

部活の休憩中、
校庭の水飲み場にいると、ランニングから男子バスケ部が帰ってきた。


その中に、
暑そうに半袖Tシャツの首もとを片手でパタパタと広げたり閉じたりしている男子が
こっちの水飲み場に向かってくる。



「お疲れー、大丈夫?」

私が声をかけると、汗だくの彼は、


おー、

と力なく答えるも、笑顔を見せる。



< 1 / 3 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop