伊坂商事株式会社~社内恋愛録~
莉衣子ちゃんは赤面し、僅かに俺から目を逸らした。

可愛い。



「私は宮根さんの相手をするだけで精一杯ですよ。それなのに、他の人なんて」


口を尖らせながら言う莉衣子ちゃん。

俺は笑った。



「そりゃそうでしょ。莉衣子ちゃんの頭の中を俺だけでいっぱいにするために、いつもいつも振りまわしてるんだから」

「なっ! じゃあ、今までのこと全部、わざとだったんですか?!」

「愛が8割だよ、莉衣子ちゃん」

「迷惑です」


莉衣子ちゃんは呆れ顔。



「俺のこと、嫌い?」

「嫌いだったら無視してますよ」

「ちゃんと言ってよ」

「……好き、です」

「ふふ。可愛い」


俺は莉衣子ちゃんを引き寄せ、キスをした。



人のぬくもりが、こんなにも心地いいものだったなんて、俺は莉衣子ちゃんに出会うまで知らなかったんだ。

だから、絶対に手放さないよ。


もういっそ、既成事実でも作ってやろうかとすら思う、今日この頃。










END

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