恋。ときどき雨

~灯り、キス~

☆謝罪と罪  諒人side
       ANOTHER



「・・・すみません」



聞こえているかはわからない



ただ、言いたかった



『すみません』と・・・



階段に倒れている先輩に

そして

知ってもらいたかったんだ



俺の罪と、悲しい記憶を



自分のために、

先輩を落とした―。



そんなバカなことを

先輩に怒ってもらいたかった



でも・・・



先輩の記憶は全て戻らなかった

怒ってもらえなかった

責めてもらえなかった



ただ・・・

傷つけることしか出来なかった










< 173 / 200 >

この作品をシェア

pagetop