恋。ときどき雨





「・・・・・・由姫ちゃん?」



陰から保健室を見ている由姫ちゃん



怒り、嫉妬、妬み・・・負のオーラを

まとった由姫ちゃん



「・・・美弥が、危ない」



俺たちが会って、1か月の今日



まだ、何かが起きる・・・

直感でそう思う



暗く沈んだ負のオーラから

逃げ出すようにその場から離れる





この時、俺が離れなければ




由姫ちゃんが智樹のことを

好きじゃなければ



そして、美弥が学校に来ていなければ



これから先の未来は、

変わっていたかもしれない



ただ、そう思うには時間が遅すぎて・・・



俺たちの関係がフクザツすぎて



美弥を、あんな風にしてしまった



それは、誰も償うことを出来なくて


みんなを不幸に

してしまうだけだった―。
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