激しく愛して執事様 SWeeT†YeN ss集


「だって暑いでしょ?」


 タイが床に落ちると、理性が葛藤をはじめる。



「お嬢様……」




 優しく肩を掴み、大切に抱き締める。それにお嬢様が応えてくれた。



 お嬢様の腕が、俺の背中にまわる。



 ここに存在できる事だけに、感謝しようか。



「お嬢様……」


 次の行動に挑戦してみようと、彼女をそっと見つめる。


 唇を奪って、服を脱がす。


 簡単なことだ。


 ベッドルームは薄い扉の向こうだ。




「ところで、柏原。私は絶対に紫外線ビームを浴びたくないのよ! どうしたらいいと思う?」



 ガクッと肩から崩れ落ちたのは、俺だけだ。


 確かに、この綺麗な肌をそのような野蛮なものに曝したくはない。



「それでしたら……日が傾くまで、この部屋で、ゆったりとした時を過ごしましょうか? 私と二人で」



「ええ、そうしましょう」




 どうしてだろう?

 いつも彼女を一番甘やかしてしまうのは、この俺なのだ。





第19話へつづく




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