グリーンカード、ください
ところが、ダンナさん、申請書を書いているうちに変わってきました。
責任感、っていうんですか。
こちとら、もう全面的に頼らざるを得ないんで。
すんません、よろしくって。

家族内で長いこと外国人だった自分の立場が、ここにきて逆転。
ダンナさんの心の中の何かをひっくり返したらしい。
それからは、ポジティブ思考になりました。
私も、冷や汗をぬぐいました。

そんなことを思い出しながら、セキュリティのゲートをくぐりました。

永住権を与えられる側(移民)は、市民と一緒に出頭しなくてもいいらしい。
提出する身分証明に誤りがないことを示した方がいい…じゃなかった?
でも、結局自分の出る幕はまったくなし。
私は審査官とは全く話しませんでした。

審査官は目でいろいろ確認していましたけどね。
それだけです。
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