笑顔の向こう側 ~先生とわたしの軌跡~
その時、みどりが教室に戻ってきた

『あ、せんせー!2人で何の話?』

わたしは我に返った

『たまたま先生が来たから話してただけだよ』

『あたしも入れてよ!』

それから、少しだけ3人で話しをしていた

部活の事や学校の事

他愛もない話だったけどとても楽しかった

わたしは胸のドキドキと一生懸命戦いながらおしゃべりをしていた

時々見せる先生の笑顔も急に真面目になる顔も
全部わたしの心をドキドキさせていた

『部活頑張れよ!』

先生の温かい励ましがとても嬉しかった

わたしのドキドキはどんどん大きくなった

恋をしちゃいけないと思えば思うほどに先生の事ばかりを考えてしまっている

これからの1年間どうやって生活しよう…

今日は眠れそうもない

久しぶりの恋の感覚に戸惑ってる自分がいる

しかも相手は、今日出逢ったばかりの人

先生と生徒の恋なんてうまくいくわけないのに

ここで踏みとどまれる?

自分を抑えられる?

自分に疑問をぶつけても答えは返ってこない

ただ、先生を好きになってしまった事実を必死で受け入れまいとしている自分の自制心が胸を締め付けるだけ
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