初恋-はつこい-
真由は息を切らしながら、

杏奈たちとの

待ち合わせ場所へと向かった。


「ごめんねー。

 遅くなっちゃった」


息を乱しながら真由が言う。


「大丈夫。私たちも

 さっき来たところだし」


そう花帆が言うと、

杏奈と目を合わせて

にっこり笑った。


「じゃ、東京駅に向かいますか」


杏奈はそう言いながら

先陣をきって改札口へと入る。


全体集合の場所は

東京駅の日本橋口だ。


そこまで各々時間までに

向かうことになっている。


「楽しみだねー」


興奮が体中から

出ているかのように、

花帆が両手をばたばたさせながら

言った。



< 271 / 485 >

この作品をシェア

pagetop