初恋-はつこい-
幸せなはずの状況なのに、

真由は心から

喜ぶことが出来ないでいた。


圭輔から受け取ったジュースに

なんとなく口を付けてみる。


真由の大好きなカルピス。


甘酸っぱい香りが

口いっぱいに広がると同時に、

心の中はほろ苦い香りが

広がっているように感じた。


突然の勇二からの誘い。


誘いを圭輔の目の前で

断った真由。


その一部始終を

静かに見ていた圭輔。


圭輔の感情が全く見えないのが、

真由の心を苦しめていた。


「大丈夫か」


ふと圭輔がぽつりと言う。


真由の身体が一瞬

びくんとなりながらも

圭輔の方を横目で見る。





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