Sweet Life
「そう言えばさ菜摘」
「うん?」
「昨日どうして帰ったの?」
えっ?
えっとぉ…
「火浦先生が送ってくれた」
「えっ?火浦先生が」
「あの鬼火浦が?」
二人ともプリンを食べる手が止まり
「ありえない~」
声を揃えて。
「あ、うん。何かね香川先生と相談して送ってくれることになったみたい」
「あ~一応副担だもんね。香川先生に言われたらね。だけど菜摘大丈夫だった?」
「何が?」
「あんな鬼と一緒で」
『鬼と一緒で』って…私の旦那様なんですけど。
「うん。車の中でもウトウトしていたから」
「そう、それならよかった」
紗英ちゃんが辺りを見回し
「ね、菜摘」
「うん?」
「おばさんは?」
「……」
そうだ!
お父さんとお母さんが海外に行ってることを話してなかったんだ。
「うん、今ちょっと出掛けてる」
「そうなんだ。菜摘一人で大丈夫なの?」
「うん。別に何ともないし。大事とっただけだしね」
それから暫く他愛もない話をして
「じゃあ帰るわ。遅くなっちゃった。菜摘、疲れたんじゃない?ごめんね」
「ううん全然」
「明日は来るんだよね」
「うん」
下まで送って行き
「じゃあお大事に」
「バイバイ」
唯ちゃんと紗英ちゃんが帰って行った。