Sweet Life



教壇に行き


「……」


無言で渡された。


……





ゾクッ!


何だか嫌な予感。


席に戻り恐々答案用紙を見る。


……





ゥッゥゥ嬉しい~


85点!!


ボーダーラインの80点を、な、何と…5点も上回りました。


心の中でガッツポーズをして顔を上げると


バチッ!


視線がぶつかった。


分かるか分からないくらいに口角を上げて…あれは何の笑い?


ま、まぁいいわ。



約束は達成したんだもん。


ま、まだ理科系あるけど、たぶん大丈夫よ。


最難関の数学を突破出来たんだもん。


――





キンコーンカンコーン


「よし、これで終わる。このクラスは今学期の授業はこれで終わりだな。夏休みだからと言って気を抜かないように。お前等は受験生なんだからな。合宿も模試もあるし今回いい点数採れたからと言って次回も採れるとは限らないから油断はすんな。あ、それから二学期初っぱなの授業はテストをするから。じゃあこれで」


「起立…礼」


……





な、何あれ?


『今回いい点数採れたからと言って次回も採れるとは限らない』って…私への当て付けですか?


……





やっぱり樹は意地悪な悪魔だ。



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