Sweet Life
「キ、キャッ!」
いきなり腕を掴まれ引き寄せられた。
「た、樹!起きてたの?」
タヌキだったの?
「ん。お前があまりに熱っぽい眼差しで見つめてくれてるから目が醒めた」
じゃあ起きればいいじゃない。
「樹、離して」
「いや」
意地悪く笑い
「せっかくお前が誘ってくれてるんだし」
はぁ?
「だ、誰も誘ってません」
ただ寝顔を見てただけじゃない。
何とか起き上がろうともがくんだけど…
もがけばもがくほど抱きしめる力が強くなる。
「樹ってば!」
「クッククク…お前、顔真っ赤」
「だ、だって…お祖父ちゃん達いるんだよ」
「二人とも下だ」
それは分かってるけど…
「樹って、本当に離してよ」
「誰も上がって来ない」
「そ、そうかも知れないけど」
絶対に上がって来ないなんて保証ないもん。
だいたいこの部屋は和室なんだから鍵なんてないんだよ。