114歳の美女
 
 「そんなアホな」
 
 「114歳が20代にしか見えない。奥野さん、目まで耄碌したんと違うか」


 智也は思わず人にも聞こえそうな大声を発してしまった。

 「自分の目で確かめるしかないか」

 智也が急いで机の上を整理し始めた。


 「ちょっと外出して来ます」
 「星田、どこへ行くのや」


 課長の古田修が智也を呼び止めた。


 「あっ課長、ちょっと高齢者の生存確認に行って来ます」
 「村島ときか」

 課長の古田が智也の訪問者をずばり当てた。
 
 「よくわかりましたね」


 「あの報告書に目を通したら、誰でも村島ときに興味を持つやろ」


 「そらそうですね」
 「めん玉を全開してしっかり見て来るのやで」

 「そうします」
 「詳しい報告を待っとるからな」

 「わかりました」


 智也は駆け足でその場を離れた。


 (早くこの目で確認したい)


 智也は、逸る思いを抑え市役所を後にした。




 
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