かくれんぼ、しよ?
「じゃ、やっぱあれは人間じゃないんだね!鐘の音や鬼とは関係あるのかな?その辺はまだ調査中なんだけどさー」
どうしてそんなに楽しそうなのか理解できないが――ミクが愛想笑いで流してるから、おれもそれに合わせておいた。
「――そういえば、ミユキちゃんはこの村のこと知ってて、わざとここに来たんだよね?」
……なんだそれ。こんなところにわざわざ来たのか?吉越さんは、なんていうか――変わり者なのかもしれない。
「あー、来たかったけど、まさかほんとに来られるなんて思わなかったよ!」
「その言い方は、ここにどうやって来るかは知らなかったのか?」
「うん、そーだよ。仲間と一緒に夕霧村のあった辺りを捜索してたら、謎の注連縄を見つけてね!それをくぐったら、不思議なことにここに来られたってわけです!」
話を聞く限り、ここへ来た方法はおれやミクと同じみたいだ。
しかし、ここへ来たのが偶然ってことは、やっぱり――
「帰る方法は、わからないんだな?」
「そういうことだねー」
そういうことだよな。わかっていたけれど、はっきり言われると、なんとなく落ち込む。
ミクもため息をついていた。
それにしても、吉越さんは本当に変わり者だと思う。
さっきからずっと、楽しそうにしているが……少しは恐怖を感じないのか?
男のおれだって怖いのに――そんなことを考えたら、ふと、嫌な記憶が思い出された。
「そういえば、二人とも、バケモノは見たか?」
「バケモノ?」
ミクと吉越さんは、二人で声を合わせて、同じように首を傾げた。