可愛く見られたくて・・・
時間が経つと少し冷静になれた

難しい言葉が交差する中で

私は必死に言葉を理解しようと努力した


遠くで聞こえる

紙を捲る音―

エンピツの走る音―

静かな裁判所の中に響き渡っているように感じた


そこへ聞き覚えのある声―

花園先生だった

先生の声は張りがなく

とてもか細く、今にも泣き出しそうな声だった


こんな仕打ちをされたのに

人の泣く声は何故か心を打たれる…

訴えたことを少し申し訳なく感じてしまう自分がいた




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