八一ト
第3話

潤の過去





「相変わらず忙しいね」

「ねぇー」

私と優奈は教室から校舎の
裏側を見ていた

毎日毎日告られてる潤

毎日毎日告られるたびに
同じ笑顔しか出さない潤

前一緒に帰ったとき
無言のままだった

無言のままだったけど

・・・・・・けど

手はつながれたままだった

ギュッとガッチリと手は家に着くまで
離してくれなかった

なんでそんなことしたのかは
分からないけどそれなりの理由が
あるハズなんだ

「まーいいや帰ろヒナ」

「そだね」

今日はせんじくんと恋次で帰るらしい

ダンッ

「いったーッ」

机の角に当たっちゃった・・・

そして私の周りには教科書が
落ちている

「もう!なにやってんの?
行くよ!」

教室から
出た優奈は教室を覗く訳もなく

「あーあ・・・やっちゃった・・・
先言ってて!!」





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