八一ト
屋上から姿を現したのは
この子の母だ
この子はユウって言うんだ
「ママ~~っ!!」
きっとユウ君も恐かったんだろう
「スミマセン迷惑かけましたか?」
「いえいえ、かけてません」
「ママッごめんなさいっ
…グスッ…ッ…」
「いいのよママもごめんね」
ユウ君の母はユウ君を持ち上げ
ユウ君の背中にポンポンと
優しく叩いていた
私もこんなことお母さんに
してもらったかな…
「おねぇちゃんバイバイ…」
「うん…バイバイ」
手を振り
ユウ君とお別れを告げた