分かんない。



「あら、美佐ちゃん可愛いわね!
ほら、お父さんも!」

川上のお父さんにまで見られて
なんだかとても恥ずかしかった。
川上のお母さんは
川上と川上の兄さんに
お年玉を渡した後、
何故だか私にも同じ袋を差し出した。

「えっ……!?」

「あけましておめでとう、
美佐ちゃん。
貴女にもあげるわよ、お年玉」

川上のお母さんは
優しい笑みを浮かべていた。
けれど、余所様から
お年玉を貰うなんて
はしたない気がする。

「い、いいですよ。そこまで
気を遣っていただかなくても!
お泊まりをさせてもらってるのに
お年玉まで貰う訳にはいきません」

「ふふふ、
そう思ってるなら尚更いい子ね。
貰って頂戴、
私のただのお節介だと思って」

私は恐縮しながら
お年玉を貰う事にした。

「あ、ありがとうございます……。
大事にしますね!」

「俺の母ちゃん太っ腹だからな!」

川上はそう言って笑っていた。
そのあとお父さんも
2人と私にお年玉をくれた。
また恐縮しながら、
ありがとうとお礼を言った。
朝御飯が終わると、
皆それぞれ部屋に戻って
初詣に出掛ける準備をした。
川上の父さんの運転で
移動するらしい。
川上の父さんの車は
とても大きくて、
10人以上入れるくらいだった。
移動中、私や川上は
話をしながら携帯をいじっていた。
だけど途中で段々携帯に集中し、
2人は喋らなくなった。
メールフォルダには
沢山の人たちからの
あけおめメールが届いていた。
そっか、そうだった。
私は目的地に着くまでの間に、
メールを送ってくれた全ての人たちに
メールを返していた。
圭祐からは、来ていなかった。

「ん?ねえ、川上」

「ん。どうした、神埼?」

不思議そうなに首を傾げる私と
同じように川上は首を傾げた。

「なんて近くにいるのに
あけおめメール送ってるの?」

川上は照れ臭そうに頭を掻いた。

「いやぁ、ほら。
メールも送っておきたかったんだ」

聞けば川上は
父や母や兄にも送るそうだ。
私も見習ってみようかな。



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