《短編》空を泳ぐ魚2
夜風は冷たくあたしを通り抜けて。
まるで、心に大きな穴でも開いてしまったみたい。
あたしはこれから、一体どう生きて行けば良いのだろう。
トボトボと帰りながら、そんなことばかりが頭をよぎって。
不安で不安で、堪らなかった。
焦っても、どうにもならなくて。
どうにもならないから、また焦って。
そんな終わりのない悪循環ばかり、頭の中で繰り返される。
魚は、何のために生きてるんだろう。
あたしは、何のために生きれば良いのだろう。
こんなつまらないだけの世界の藻屑としてなんて、死にたくない。
岡部だけは、そんなあたしの全てを許してくれてるんだと思ってたのに。
所詮アイツも、ただの教師だった、ってことだ。
―ガチャッ…
「ただいま。」
「あら、おかえりなさい。
セナちゃん、これ頼まれてた熱帯魚の餌ね。」
顔を覗かせるなり母親は、それを手渡してきた。
「…ありがと。」
「あと、話が―――」
「セナ!こっちに来なさい!」
母親が声を潜めた瞬間、それを掻き消すほどの大きな声で、
あたしの帰りを待っていたのだろう父親が声を上げて。
怒った顔からも、とても良い話だとは思えなくて。
不思議そうな顔をした妹が、絵本片手にあたしを見上げた。
「…何?」
仕方なくリビングの椅子に腰を降ろし、腕を組んだ父親の向かいに座った。
元々寡黙な父親となんて、ろくに話もしないのに。
まるで、心に大きな穴でも開いてしまったみたい。
あたしはこれから、一体どう生きて行けば良いのだろう。
トボトボと帰りながら、そんなことばかりが頭をよぎって。
不安で不安で、堪らなかった。
焦っても、どうにもならなくて。
どうにもならないから、また焦って。
そんな終わりのない悪循環ばかり、頭の中で繰り返される。
魚は、何のために生きてるんだろう。
あたしは、何のために生きれば良いのだろう。
こんなつまらないだけの世界の藻屑としてなんて、死にたくない。
岡部だけは、そんなあたしの全てを許してくれてるんだと思ってたのに。
所詮アイツも、ただの教師だった、ってことだ。
―ガチャッ…
「ただいま。」
「あら、おかえりなさい。
セナちゃん、これ頼まれてた熱帯魚の餌ね。」
顔を覗かせるなり母親は、それを手渡してきた。
「…ありがと。」
「あと、話が―――」
「セナ!こっちに来なさい!」
母親が声を潜めた瞬間、それを掻き消すほどの大きな声で、
あたしの帰りを待っていたのだろう父親が声を上げて。
怒った顔からも、とても良い話だとは思えなくて。
不思議そうな顔をした妹が、絵本片手にあたしを見上げた。
「…何?」
仕方なくリビングの椅子に腰を降ろし、腕を組んだ父親の向かいに座った。
元々寡黙な父親となんて、ろくに話もしないのに。