【短】キミにダイブ
ゆっくりと離れていく体。
顔を上げられるわけもなく。
俯いたまま、またも捲り上がってるスカートを直した。
そしたら
「っていうか、むしろこっちの方がヤバイって」
と柏木。
視線を上げて、その言葉の意味を確かめた。
「ヤダッ。サイテーッ!!」
夏服の白いセーラーの下に、ピンクのブラが透けていた。
両腕で体を覆うアタシ。
目を逸らし、赤くなってる柏木。
二人を包む静寂に、今は戸惑うしかなくて──