君がいた奇跡
「やっぱり、ダメかなぁ……」




結衣はため息をついた。




「もしかしたら、会えるかもしれないから、プレゼントだけ買っとく? 」



「そうだね。
プレゼントあった方がハルも喜ぶだろうし」




ハルが喜ぶもの。



一体、何だろう。




「何が喜ぶかな? 」



「買うより、手作りの方が喜ぶと思うな」



手作りの帽子をあげたいと思った。

髪がもうなくなってしまったハルに帽子を作りたいと思った。




「手作りの帽子は? 」



結衣に提案してみる。




「いいね!
ハルにぴったりだよ」
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