君がいた奇跡
扉を開けて、目に飛び込んで来たのは、
髪、眉、まつ毛が全て抜け落ち、
以前と比べてかなりやつれたハルの
姿だった。

「ハル、久しぶり」

あまりの変貌ぶりに戸惑いつつも、
明るく声をかける。

「翔……? 」

ハルは目を大きく見開いて驚いている。

「正解」

「なんで……」

ハルは状況がつかめていないのか、
あやふやな事を言っている。

「ハルに謝りたかったんだ」

俺は本題に入った。
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