幼妻
十も年下の彼女に“オトコ”を教えたのは俺。
そう--…
抱きしめる腕の力強さも
唇や絡める舌の温度の違いも
“オンナ”になる“初めて”の痛みを与えたのも--…“オトコ”とカラダを摺り合わせる喜びを教えたのも、俺だ。
薄い灯りの下でそれを確認する行為は、ときに甘く、ときに淫らで。
年齢差のプライドとかどうでもよくなるほど煽られる。
………所謂、夢中ってやつだ。
特に、彼女の黒目がちな瞳。
『目は口ほどにものを言う』とはよく言ったものだ。
以前は押し倒した瞬間や、唇を舐める様なキスの後、戸惑いを露わに揺れていた瞳が今では、瞳を濡らしてうっとりと……期待に満ちた目で俺を見つめる。
カラダに触れる指に声を押し殺せても、薄く開いた目から覗く瞳が俺を追いかけ、そのよさを伝えてくる。
俺のモノで、蜜を塗りつけるように焦らせば、口からは『イヤ』と言うが瞳は違う意味を伝えてくる。
その願い通りに貫けば、閉じられた瞳は内側へと向けられ、更に律動をねだられる。
唇を見つめてキスをねだり、
瞳を見つめ返して、愛をねだる。