君のために俺がいる
記憶

情報屋の口

あれからずっと俺は理香だけを見てきた。

「って話しがあるんだが、行かないか?嶺夜」

「あ。すまない。聞いてなかったし、行かない」

俺は情報屋の誘いを断った。

理香だけを見たかったから。

愛してるから。

「そっか。じゃ、またな――俺を裏切るものは、許さない。一人にしたことを、後悔しろ――」


だから、情報屋の呟きも聞いてなかった。


俺は、理香だけを見ていたいが、情報屋がそれを許さなかった・・・
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