運命を変えるため。

 反論するのも野暮かと思い、俺も先輩に倣って席に着き、メニューに手を伸ばそうとすると、先輩は水を運んできたウェイターさんに声を掛けた。

「いつもの。と、ミルクティー、シュガー二つで」

 伸ばしかけた手を引きながら、ウェイターさんが中に戻るのを確認して、俺は先輩に聞いた。

「なんで、分かったんですか?」

「あれ? 違った?」

「いや、違わないですけど……」
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