恋人のルール(ベリーズカフェバージョン)
「わかった。帰ろう」


涼は微笑むと、駅のタクシー乗り場に向かって歩き始めた。


その後を、彩乃は困惑した表情でついて行った。


タクシーに乗っていた時間、彩乃の酔った頭はめまぐるしく考えていた。
 

涼ちゃんと……ううん、そんなの出来ないよ……。


そう思っても、一方では涼ちゃんとならば最後までいっても構わない気持ちもあって。
 

涼ちゃんはタクシーに乗り込んだ途端、腕を組み、目を閉じてしまった。
 

タクシーが到着する寸前、涼ちゃんは目を開けた。


ぐっすり寝てはいなかったみたい。


目を閉じてくれていて助かった。
 

涼の顔を何度も見てしまう彩乃だったから。


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