恋人のルール(ベリーズカフェバージョン)
「ぁ……っ……」


うなじから、耳朶に移り、耳殻に触れていく唇の感覚に、彩乃の口から甘い声が洩れる。


「もう感じてる?」


涼の心地よい低音が耳元で響く。


「えっ……」


彩乃は振り返る。


「感じてるって……あたし、陽斗に不感症って言われて……」


涼ちゃんのキスは陽斗には感じられなかった気持ち良さがあった。


涼は驚いた顔をした。


「彩乃が不感症?」


そう言っておいて、涼は愉快そうに笑った。


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