恋人のルール(ベリーズカフェバージョン)
「う、ううん……男の人の部屋に入るのは初めてだから緊張しちゃった」


彩乃はクリーム色のヒールの低いパンプスを脱いだ。



オレンジ色に照らされた廊下の向こうへ行くと、やはり自分の部屋とは格段と違う大きい窓から見える夜景と、部屋の広さに目を見張る。
 
 
彩乃は窓辺に近づき、キラキラ光る宝石のような夜景に見惚れる。
 

毎日こんなキレイな景色を見ているなんて贅沢。


「彩乃」


彩乃の後ろに立つ涼が、窓に映る。


振り返る間もなく、背後からそっと抱き寄せられる。


指が彩乃の髪をサイドに流すように撫でつけ、うなじに少しヒンヤリした唇が触れた。


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