恋人のルール(ベリーズカフェバージョン)
涼は外交官の父の都合で海外生活が長い。
社会人になるまではロンドンで暮らし、年に一度か二度、日本へ戻って来るくらいだった。
彩乃は毎年、お正月に涼に会えるのが、楽しみだった。
小さい頃から、涼は憧れの対象で、ヒーロー的存在。
それは今も変わらない。
「ミュンヘンのホテルの現地料金があがれば企画書、提出できます」
去年、彩乃が企画室に配属になってから、ひとりで作る初めての企画だった。
彩乃の行きたい所を満載したコース。
「あのコースは、観光が盛り沢山なだけにコストが高い。どの客層を狙うかで料金設定が変わって来るだろう。月曜日の10時までに提出するように」
それだけ言うと、柏木室長は執務室に入って行った。
社会人になるまではロンドンで暮らし、年に一度か二度、日本へ戻って来るくらいだった。
彩乃は毎年、お正月に涼に会えるのが、楽しみだった。
小さい頃から、涼は憧れの対象で、ヒーロー的存在。
それは今も変わらない。
「ミュンヘンのホテルの現地料金があがれば企画書、提出できます」
去年、彩乃が企画室に配属になってから、ひとりで作る初めての企画だった。
彩乃の行きたい所を満載したコース。
「あのコースは、観光が盛り沢山なだけにコストが高い。どの客層を狙うかで料金設定が変わって来るだろう。月曜日の10時までに提出するように」
それだけ言うと、柏木室長は執務室に入って行った。