I love you.【更新休止、詳しくは感想ノートへ】




ん? と返事をすると、彼は何処か遠くを見詰めたまま話を続けた。



「…この痣のこと、誰にも言うなよ」

「え、でも……」

「両親のことや、俺と父親の血が繋がってないこと、……とりあえず、この間話したこと全部、聞かなかったことにしてくれ。」



私が黙り込むと、彼は首だけこちらに向け、冷たい目で私を見下ろした。




「一つでも漏らしたら、この事バラすから」


「……えっ!?」


「無理矢理させられた、って言って、お前潰すよ」



火がついたままの煙草から灰がぽたっと床に落ちた。


私は、彼を直視することが出来ず、目を逸らした。




「……わかった」






本当に駄目な教師。






< 58 / 146 >

この作品をシェア

pagetop