I love you.【更新休止、詳しくは感想ノートへ】
鉄臭い。
それがやけに生々しい。
そして、集まった人々の声がリアルで、俺はもう本当に、馬鹿みたいに美歌を抱き締めたまま動けなかった。
相手が美歌じゃなければ、すぐに携帯を取り出して救急車でも呼んだだろう。
だけどそれどころじゃなかった。
離したくなかった。
俺が、手を離したすきに美歌が"居なく"なってしまうのが怖くて、血に濡れようが構わなかった。