桜が求めた愛の行方
言葉は彼女の背中も押すのだろうか?
『さくら、愛してるよ』
『ずるい』
そう言いいながら、俺を受け入れ
恥ずかしそうにしがみつかれる。
まったく……蒼真の言った通りだなんて
ぜってーあいつには言わない。
『ゆうと?』
『さくらが動いて』
『やっ…そんな…無理よ…』
『さくらの気持ちいいとこ
もっと知りたいんだ』
『さくら、ここ気持ちいい?』
こくこくとうなずく彼女をさらに揺らすと、
一層高い声になった。
いつの間にか積極的に動くさくらに
俺の限界も近づく。
『んっ…ダメっダメっ…もう…』
さくらは肩にきつく爪を立てくずれ落ちた。
勇斗は追いかけるように激しく律動し
自身を解き放った。
『夢じゃないのよね?』
肩に頭を乗せて息を整えながら、
さくらは俺の手を握った。
『それは催促ととっていいのか?』
正直まだまだ抱き足りない。
『やっ、馬鹿!』
『ああ、俺は本物の馬鹿らしい』
『なにそれ?』
『いや、こっちの話だ』
ぎゅっと抱き締めて頭のてっぺんに
キスをすると、さくらもまた首に抱き付いて
離れようとしない。
『あのね勇斗、この間の事だけど……』
『あの男の事ならもういい』
『どうして?調べたの?』
『真斗に全部聞いた。
ちゃんと話を聞かなかった俺が悪いんだ。
もうさくらを疑ったりしない。
俺を赦してくれるか?』
『じゃあ離婚……しなくてもいいの?』
くそっ!!
胸が張り裂けそうな痛みに、
きつく瞳を閉じる。
もう二度と彼女の口から離婚と言う言葉が
でないと言うなら、母のお仕置きでも
地獄の業火でも受けてやる!
『さくら』
顔を見ようとするが、
きつくしがみつかれて離せない。
『頼むから、もう泣かないでくれ。
この償いはなんでもする、な?』
『じゃあいいのね?』
腕を緩めてようやく顔を合わせてくれた。
ああそうだった、言葉にしなければ
伝わらないんだ。
不安に曇る大きな瞳をしっかりと見つめる。
『もちろんだ、さくらこそ頼むから
離婚なんて口にしないでくれ』
『ゆうと、愛してるの』
『ああ、俺も愛してるよ』