夏休み




「それで俺が…」



「ちょっと待っておくれ。その先は言わなくても分かる。星也、お前は最後の呪文を唱えてしまったんだね?」






おばあちゃんの真剣なその眼差しを俺は直視できなかった。







「うん…」




「そうか、ならやる事はひとつ。鬼達を封印するんだ」









「え?でも、そんな事したら蒼愧は…」




「いいかい?よくお聞き。この町では古くから伝わるお話があってね?万が一、鬼が外に出るような事があれば、必ずそのだした者が封印しなくてはいけないんだ」








出した者、それはこの俺だ。


























< 34 / 45 >

この作品をシェア

pagetop