太陽王子と月の姫


もう
人間なんて信じない

一人で生きていく


そう決めたあたしは
男と体を重ねる事で
生活費を稼ぎつつも
無心で腰を振る男たちを
見下していた







この頃のあたしは


世の中の

濁った部分ばかりを見ていて

暗い夜道しか
歩けなくなっていた


夜の暗闇にとけてしまいたいと思っている少女だった














< 17 / 48 >

この作品をシェア

pagetop