ショコラ SideStory
「じゃあなんで俺を選んだの?」
それを今聞く?
もう知ってるでしょ、あんなに何度も言ってるんだから。
「そりゃ、……好きだからよ」
「どんくさいのに?」
「どんくさくてもいいの。それより好きの方が上だから」
「そっか」
人にこっぱずかしいこと言わせて、へらへら笑ってんじゃないわよ。
そんなんだから、こっちが力抜けちゃうっていうか。
「……やっぱ、好きだわって思っちゃうんじゃない」
ふてくされて出した言葉を、素直な笑顔で拾って宗司さんはあたしの手を握る。
「俺も好きだよ。そろそろ行こう、披露宴が始まる」
あなたの魅力はとても分かりづらいけれど、知ったらハマってしまうんだから最強なんじゃないかしら。
思いのほか力強い手を感じながら、あたしは彼の後を追いかける。
あたしはきっと幸せになる。
そう確信できるのは、これから隣に立ってくれる人が彼だから。
そして、『ショコラ』というあたしが生きる場所があるから。
【Fin.】


