先生+生徒-学校【67頁】+【160頁】
「しっかし、帰る気満々だな、ユリ。」
ぎゅっと鞄を抱え直した私を見て、
モップをロッカーにしまいながら先生が苦笑する。
「・・・え、教室に戻んないとだめ?」
確かに、
心配してくれたアヤや
タカオちゃんのことを考えたら
教室に戻るのが、
一番いいのはわかるけど、
・・・もう、そんな気力、ない。
「でも外の天気スゴいし、
生徒にはなるべく下校時刻に帰って欲しいんだよな。」
ひとりごとのようにそう言って
窓の外に目をやりながら、
先生は何かを考えている。
送ってくれる、とか
あまいことは言ってくれないらしい。。
言うわけないって、わかっているけど。
そんなことを思っていたのに、
くるっとこっちを向いた先生の
「そーだ、そーだ、いいものがある。
こっちおいで。」
という、
らしくないやさしげなもの言いに、
私は少し顔を引きつらせた。