《夕日塔番外編》 想いの裏側
いきなりの暴言に、思考が停止。


再び呆然と固まる私に、男の子は続けた。


「女なのに男4人に突進するなんて、バカじゃん?もうこういうのやめとけよ」


最後にチラリと私を見ると、男の子はサッと学校に入って行った。


「…………」


「稚鶴ちゃん?大丈夫?」


心配した友達が声をかけてくれたが、返事が出来ない。




「――――何なのアイツ~~~~ッ!!!」




10年前の春。


小学校の近所に、私の怒声が響き渡った。


コレが………宮迫 直次と私の、何とも言えない出会いだった。


「腹立つーーー!!」
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