花蓮【完結】
――――………



「医師、娘はどうなんでしょうか」


「…正直なところ、長くて半年…短くて三ヶ月です。
悪性の腫瘍なので、取り除くことはほぼ不可能です。
今の医学では延命すること、それしか出来ずにいます」


「………そうですか」


「最善を尽くしますが…、覚悟をしておいてください」


「…はい、ありがとうございます」


「娘さんにはこちらからお伝えしましょうか」


「いえ、私の口から伝えます」


「…わかりました」





こんな会話が母親と医師の間で繰り広げられてるなんてあたしは知らなくて。






ただ、走っていた。




バイク、どこにあんだろ。
あの海だろうか。






あそこに置きっぱなしなんだろうか。



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