花蓮【完結】
守ろうと咄嗟に上げた腕に鈍い音が響く。
…骨イっちまったかな。



反対の手で木刀を掴んで、あたしはそいつの顔を睨んだ。





「どーいうことだよ?」


「…麻美さん、私光の仲間だったんです」


「…は?」


「私、ハナからあんたを信じてなかったんだよ」


「……」






がしゃんと。


あたしの中で何かが崩れた音がした。








「どーだい?仲間に裏切られる気分は」






凛は高笑いしてるが、あたしの耳には届かない。







「………う、そだろ?」


「私の名前知ってますか」


「………」


「私のこと見てましたか」


「………」






即答出来ないあたしにそいつは躊躇いもなく蹴りを入れる。

無防備なあたしは地面に膝をついてむせ返った。







名前なら知ってる。
覚えてる。
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