プレイボーイとのラブバトル?②短編

「あっ愛梨!?」

急に声をあらげた私に驚いている美鈴。
だけどもっと驚いているのは
私だよ.....。

「ごっごめん...。今日はもう帰る。」

「あっ愛梨!」

美鈴は急いで鞄を持って私の後ろを歩く。

「へっ変な事言ってごめんってば。
べっ別にチョコなんて
誰にあげるかは自由だしね。
んぎゃ!」

急に止まった私のせいで美鈴が
おでこをぶつけた。

「いててて...愛梨。急に止まったりして
どうしたのよ?」

「.....。」

「愛.....梨?」

少し距離があるチョコレートショップの前で
健也くんが女の人と一緒にいる。

女の人は健也くんの腕をひじで
つついていた。

「.....最ッ低!」

美鈴が急に隣で怒り出す。

「愛梨っ!あんな奴友達やめちゃったら?
やっぱり遊び人じゃん!
私信じらんないっッ!」

「.....最初から遊びだったんだよ。」

「え?」

「なんでもない。私この後用事あるんだった!
じゃっじゃあね。」


本当は用事なんてなかった。
ただ涙が今にも溢れそうでこんな姿
美鈴に見せられなくて...
私は来た道をかけ走った。

美鈴には噓ばっかついていた。
本当は健也くんにチョコあげるつもりだった。
もうチョコを作る準備も
していた...。

でも...あげる必要はなくなっちゃった。
< 50 / 86 >

この作品をシェア

pagetop