千年の追憶*番外編*
一晩経ってから、私は客間に赴いた。


炎の様子も気になるし、自分も少し冷静になるための時間が欲しかった。

それに、青年に目覚める気配がなかった事もあり一晩置いた。


そう広くない屋敷だ。


赴くと言っても隣の部屋である。


障子を開けると縁側に、既に青年が庭を眺めて座っていた。


大した回復力だ。


「気分はどうですか?」


声をかけるとチラリとこちらに視線を投げて、また直ぐに青年は庭を眺めた。

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