千年の追憶*番外編*
そう…。


俺は…。


「見ての通りの、俺は鬼だ。
鬼になってから、百年は生きてきた。
俺が、礼孝に拾われた池の畔に、祠があるだろう?
そこに封印されていた聖月という名の鬼に、生け贄まがいに娘を差し出して、俺は鬼になった。」


礼孝は、少し考える素振りをみせてから、口を開いた。


「変ですね。
あの祠から物の怪の匂いは、しませんよ。」


「聖月は砂になって消えたよ。願いが叶ったから。
今は聖月の生け贄になった、雪路という娘を祀ってある。」


「なるほど。
その匂いは感じます。」


礼孝は納得した。


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