二重人格神様





「…うっ」


「……!?」



いきなり、息詰まる声が響き


チラリとみると、海鈴さんは顔を歪め額に手をあて苦しそうな顔をしていた


「…え」

か、海鈴さん?



さっきまで、私に向けていた殺意や威圧的は微塵もなく、ただ"何か"を必死に耐えるように頭をかかえ、私から離れていく


「…だ…め…んだよ…こんな、時に…っ…わか、た…やめ…ろっ」


「…ぇ」


本当に、それは突然だった。だから、意味もわからなく、ただ言葉にならない海鈴さんの声を聞きを見つめていると



「……っ」


不意に頭から手を離し、顔をあげる。そこにはいつもの海鈴さんがいた


穏やかで、優しい瞳で私をみつめる海鈴さん


「……」


「…いのり…」


声も、話し方もいつもの海鈴さんだ


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