二重人格神様
「まるで、別人みたい。何か知ってる?それとも、私の気のせいかな?」
「…」
正直に自分の思ってることを口にすると、アレスが顎を触る
「そんな…まさか、グレン様が…?」
「え?グレン君?」
どうして、いきなりグレン君の名前を?
思いもしない名前に唖然とすると、アレスは慌てて首をふる
「いえ、気のせいではないですか?海鈴様は海鈴様です。別人など、ありえません」
「あ…そ、っか」
そうだよね!
「ごめん、変な話をして」
「いえ」
「じゃあ、今度こそ…行くね」
「…はい」
アレスの返事に頷き、軽く手をふり私は海鈴さんの部屋向かった
いのりがいなくなったあと、アレスは部屋に残りため息を吐きながらカーテンを開き下弦の月を眺める
「グレン様…が…いのり様に近付き始めた…か」
目を細め、下弦の月に手を伸ばし掴むように拳を、握った
「泣かせないで、下さいね。グレン様」
そんな呟きは夜の闇に静かに消えていった
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